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「二次創作(冬のソナタ)」
潮騒の家にて

潮騒の家にて【第3章】

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【第3章】

   
ソヨンの言葉一つ一つを、ユジンは自分の中に刻み込むように聞いていた。
自分が知らないアメリカでの3年間。
「楽しかった思い出だけ、美しい思い出だけを大切にとっておこう」というチュンサンの言葉を胸に、フランスで勉強だけにすべてをかけた3年間。
その間、チュンサンはアメリカで現実と戦っていたのだ。

ソヨンの血を吐くような言葉を、痛々しい思いで聞いていたのはサンヒョクも、チェリンも、ヨングク・チンスク夫妻も同じだった。

チュンサンと三度、めぐり合った。
ユジンからの、涙で振るえる声を聞き、心配と同時に喜び勇んでやってきたこの家。
まさか、そこで、チュンサンの妹と出合うなどと、誰が予想していただろう。
高校時代の哀しい初恋物語が、13年を経て、やっとハッピーエンドで終わるのかもしれないという希望でいっぱいだったのに。


しかし、ソヨンは、そんな周囲の気持ちを感じる余裕はなかった。
13年間、見つめ続け、愛し続けた兄を守れるのは自分だけだ。

しかし、
ユジン。

倒れた兄が、うわごとで呼び続けたその名前。


翌朝、家族に見守られながら、兄は静かな表情で手術室へと運ばれた。
手術室の前で待っていた、長い長い時間。
ソヨンは、兄と初めてであった13年前の事を思い出していた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


兄と初めて出会ったのは、父に連れて行かれたロサンゼルスの総合クリニックだった。
白い病室で昏々と眠り続ける美しい男の子。
それが、ソヨンの第一印象だった。
「新しいお母さんだ。カン・ミヒさん。
お前も知っているだろう、有名なピアニストだ」
その男の子の枕元で、不安そうな表情を浮かべて座っていた美しい女性。
父に紹介されて立ち上がると、それでも生来のあでやかさを失うことなく、にっこりと微笑んでみせた。

静かに眠り続けている少年が、カン・ミヒの一人息子、カン・ジュンサン、やがてソヨンの兄となったイ・ミニョンだった。

カン・ミヒの言葉に、当時15歳だったソヨンは唖然とした。
兄となったチュンサンは、3ヶ月前の大晦日にソウルで交通事故にあい、頭を強打して昏睡状態に陥ったのだという。
やっと目覚めた時、過去の記憶をすべて失っていた。
ミヒは、治療のためと、無理やりチュンサンをアメリカへ連れ帰った。
しかし、彼はいまだに記憶を取り戻すことなく、1日のほとんどを静かに眠ってすごしているという。
「この子を、あなたのお父さんと私の本当の子どもにしたいの。
この子の17年間は、苦しい事の連続だったわ。
そのすべてを忘れさせてやりたい。
あなたの記憶を、あなたの思い出をすべて、この子に分けて欲しいの」
ミヒの哀しいまでに切羽詰った言葉に、ソヨンは圧倒される思いでうなずくしかなかった。

しかし、ソヨンは、アン医師に問われるままに思い出を語る毎日に、次第に熱中していった。
ソヨンも一人っ子。
早くに母を亡くし、在アメリカ韓国系の財閥企業の一員として、同時に腕のいい建築士として引っ張りだこの父は、ソヨンの相手をしている時間は少なかった。
広い邸宅で、ぽつんと過ごす毎日。
せめて一人でも、きょうだいがいれば。
何度ソヨンは思ったことだろう。

その兄が、今、そこに横たわって、アン医師の催眠療法を受けている。
少しずつ、少しずつ、ソヨンの記憶をその脳裏に刻み付けられている。

長く、根気の要る作業だったが、ソヨンには夢のような時間だった。
自分の実際の記憶だけではなく、「兄がいたら」と、一人ぼっちの部屋で想像していたすべてをソヨンはアン医師に語り、アン医師はチュンサンの記憶を創っていった。

その上、目覚めている時のチュンサンは物静かだったが、その怜悧な頭脳を惜しみなくソヨンの前で披露してくれた。
韓国からの荷物に紛れ込んでいたという大学生用の数学テキスト。
「どうして僕が持っているのか、分らない」と、兄はつぶやいていたが、「パク・ジヌ」と明記されたその本を、時々大切そうに取り出してはページをめくり、次々と難解な数式をといてはソヨンを驚かせた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「父の本だ」
サンヒョクはつぶやいた。
そう、サンヒョクの父、そしてチュンサンの本当の父親。
二人で楽しそうに数式を解いていた冬の日を、サンヒョクは苦い思い出として胸にしまっていた。
あれは、山小屋での合宿の何日前の話だっただろう。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  

    
その上、チュンサンは継父の仕事に興味を持ち、設計図を眺めては質問を繰り返していた。
そのチュンサンを、目を細めながら嬉しそうに見守っていた父。

やがて、遅々とした作業は1年を経て、チュンサンは生まれ変わった。
いや、チュンサンは自分が生まれ変わった事さえ知らなかった。
それは、ソヨンが思っていた以上に、ソヨンにとって理想的な兄の出現だった。

イ・ミニョン。

一家はロサンゼルスから誰も知った人のいないニューヨークへ移り、兄は1年遅れで、高校へ編入し直した。
病気で1年療養していたのだと周囲には説明され、ソヨンと同じハイスクールの2年生として、
イ・ミニョンは学生生活を再開した。

女の子達がときめき騒ぐのを、ソヨンはどれだけ誇らしい気持ちで眺めていただろう。
ハンサムで頭脳明晰でスポーツ万能、女の子には優しいフェミニストで、でも本当は気まぐれな男の子。
常にキャーキャーと女の子に囲まれてはいるが、ソヨンが、「兄さん」と、ひとこと声をかければ、女の子たちを軽くあしらって必ずエスコートしてくれた兄。

ソヨンにとって、ミニョンは理想の兄であり、理想の恋人だったのだ。

大学に進学し、兄は父と同じ道を歩くべく、建築科へ。
1年後、ソヨンは大学で経営学を専攻。
兄は相変わらず、GFをとっかえ引っ替えしていたが、ソヨンは気に病むこともなかった。
どんな女性と付き合い、たとえ深い関係になっても、必ずひらりとかわして自分の元へ戻ってくる兄。
美しい妹と出歩く事を厭いもせず、逆に自慢げに腕を組んだりしてくれた兄。
恋人扱いされる事を、ソヨンはどれだけ誇らしいと思っただろう。
友人達にうらやましがられ、「異常じゃないの?」と中傷されても、「嫉妬?」のひとことで切り捨てる事ができた。
フランスの古い建造物を勉強するための短期留学中に、「韓国の女性と出合って、現在進行中」と言う短い手紙をもらった事はあったが、ソヨンにとっては想定内の行動でしかなかったのだ。

太陽のように快活で、風のように気まぐれで、美しい兄、ミニョン。

その兄が、失明の危機にさらされながら、無影燈の下に横たわった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

階下で、ソヨンが止めどなくあふれる言葉を紡いでいた頃、チュンサンはただ一人、静かに潮騒の音を聴いていた。
祈るように、応えるように、寄せては返す潮騒のささやき。

漆黒の闇の中に一人佇み、孤独をかみ締める。

昨日、思いもかけず再会し、迸る熱情のままに抱き寄せてしまったユジン。
後先を考える余裕なんてなかった。
ただ、いとおしく、ただ抱きしめてそのぬくもりを確かめたかった。

そして、二人で過ごした今日1日。
なんて生き生きとして過ごせた時間だっただろう。
ユジンが自分との距離をつかめずに、戸惑い続けていたのは分かっていた。
しかし、一生懸命にペースをあわせてくれたユジン。

愛しい、愛しいと、何度心の中で叫んだだろう。
ああ、君に触れたいと、もう一度抱きしめたいと・・・。

しかし、もう、ユジンに触れてはいけない。
ユジンには二度と会わない。
あの誓いを自分は忘れてはいない。

明日にはソヨンとともにアメリカへ帰ろう。
光を失ってしまった今、ユジンの足手まといにはなりたくない。
彼女には、自分の分も光り輝いて欲しい。
そして、自分は、イ・ミニョンとして生きていくのだ。
多くの人が期待し、多くの人が支えてくれるイ・ミニョンとして。

チュンサンが唇をかみ締めたとき、静かに後方のドアがノックされた。
「どうぞ」
ためらいがちにドアが開かれると、一筋の風が彼の傍らを通り過ぎる。
「チンスク?」
チュンサンは先に声をかけた。
「まぁ、どうして分かったの?」
驚きの声を上げて、ジンスクがチュンサンの傍らに歩み寄った。
「ジンスクはお母さんらしい匂いがする。
甘酸っぱいような。だから、わかったんだ」
「そうなんだ、すごいわね、チュンサン」
単純に感心しているチンスクを感じて、チュンサンはまた微笑んだ。

「じゃあ、ヨングクはどう?
ああ、でも、あの人は動物の匂いよね。誰が考えても分るわ。
う~ン、チェリンはあのきつい香水、もう少し、控えたらいいのに。
サンヒョクはどうかしら?」
「彼は無機質な匂いがする。
匂いがないようで、それでいてサンヒョク独特のにおいだ」
「え~、分らないような分るような・・・」

チンスクはちっとも変わらない。高校時代も、3年前も、そして今も。
チュンサンは薄闇の中でほんのり微笑んだ。
「そうか、だからソヨンさんがきたとき、すぐに分ったのね。
彼女は、どんな匂いなの」
「すずらん」
「すずらん?」
「手術が終わって、ICUから出て一般病棟に移ったとき、誰かが僕の枕元にすずらんの鉢を置いてくれていたんだ。
たくさんの点滴も人工呼吸器も外されて、やっと体が自由に動かせるようになったのに、目を開いても何も見えないなんて・・・。
覚悟していたとはいえ、つらくてね。
思わず手を伸ばして、何かをつかもうと、何かにすがろうとした時、手に触れたのがすずらんの花だった。
その香りが、生きていることの証のように思えて、僕は、その花を手に握り締めて・・・、泣いていたらしい。
ソヨンは、それを見ていたんだ。
その日から、ソヨンはすずらんのコロンをつけている。
彼女には、似合わない香りなんだけれど、でも変えようとはしない・・・」
淡々と語り、チュンサンは、ひっそりと笑った。

「チュンサン・・・」
自分たちが幸せな毎日を何気なく過ごしていたとき、チュンサンはなんと言う苦しみを味わっていたのか。
思わずチンスクは涙ぐんだ。
「・・・あの人が、生きる支えだったの?」
「・・・」

「ねぇ、チュンサン、ちょっと暗いわ、明かりつけていいかしら?」
慌てて話題を変えたつもりで言葉にしたあとで、ちンスクは、あっと口を押さえた。
チュンサンはまた微笑んだ。
「ごめんなさい、私ったら」
「気にしないで。みんなそうだから。明かり、つけていいよ」
「ううん、やっぱりいいわ。
月明かりを波が反射して、きれいよ。なんだか、夢みたい」
「そうか、今夜は月が明るいんだね」
「チュンサン、全く、その、見えないの?」
「うん・・・、残念だけれど」
「そう・・・。今、ソヨンから聞いていたの。アメリカでのあなたのこと。
昔の話も。私、耐えられなくなっちゃって・・・」
チュンサンの肩がピクリと震える。

「彼女を、許してやって欲しい」
「チェリンがたじたじになるほど気の強い女の人って、私、久しぶりに見たわ。
すごい迫力ね」
「彼女は、僕を守ろうと必死なんだよ。悪い子じゃない。
でも、ちょっと過保護気味なんだけれどね」
ふふっと、チュンサンは声を上げた。
チンスクも思わず微笑む。
「私、あの人をすごいと思った。あなたを全身全霊で守ろうとしている。
私達より年下なのに・・・。素直に、負けたって思った。
でも、ねぇ、チュンサン、・・・ユジンはどんな匂いがするの?」
「彼女は・・・」
彼は絶句する。

二人の間に落ちた沈黙を、さすがのチンスクも敏感に感じた。
取り繕うように、チュンサンは言葉を続けた。
「まだ、下で話をしているの? そろそろ眠らないと、みんな明日早いんだろう?」
「ええ、でも・・・」
「僕も疲れたし、もう眠ろうと思っている」
チュンサンの言葉を、チンスクは哀しい思いで受け止めた。
「違うんでしょ、チュンサン。
あなたすごく無理している。横で見ていて、痛々しいくらいよ。
わざと明るくふるまって、磊落そうで。
でも、違うわ。あなたの本当の姿じゃない。
チュンサン、あなた、ユジンのそばにこれ以上いたら、自分の気持ちが抑えられなくなってしまう。
そうなんでしょ?」
「チンスク。もうやめよう。僕は明日アメリカへ帰るんだ」
「チュンサン!」
「頼む、そうさせてくれ」
「でも、でもユジンの気持ちは?あの子はあなたのことを愛しているわ。
あなたが失明しても、ユジンの愛は変わらない。
それは、親友の私が一番よく知ってる」
「やめてくれ!」
われ知れず、チュンサンは大きな声を上げていた。

頼む、これ以上、僕の心をかき乱さないでくれ。

ユジンの以前のアパートの前で佇んでいた時。
ヨングク夫妻の娘を、サンヒョクとユジンの間に生まれた子供だと誤解したあの時。
胸が締め付けられるような苦しさの中に、「ああ、よかった」という温かな気持ちがうまれたことを思い出す。
ユジンはサンヒョクの愛に包まれて、幸せに暮らしているのだと安心したあのとき。
これで何も思い残すことなく、ソウルを後にできると思ったのに。
・・・両親が望むように、ソヨンと結婚する決意ができたというのに。

しかし、自分はユジンを抱きしめてしまった。
ユジンの温かな唇に、自分の唇を重ねてしまった。
あのときの幸福感を、しかし、チュンサンは忘れたかった。

「でも、チュンサン、このままでは哀しすぎるでしょう?
 ユジンも、あなたも」
チンスクの言葉を跳ね返すように立ち上がると、彼はドアに向かって歩き出した。


「兄の手術は難しくて、命が助かったのはほとんど奇跡に近いようなものだったわ」
ソヨンは、あのときにつらさを思い出し、涙ぐんだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

血の気のない顔を真っ白い包帯に巻かれて、兄は手術室から出てきた。
すぐにICUに運ばれると、何本もの点滴に繋げられ、人工呼吸器が装着される。
たった1日でげっそりとやつれた継母は、そんな我が子の姿に涙するしかなく、父は祈るように黙って兄を見つめていた。
私、私は・・・と、ソヨンは思う。
何も覚えていない。
私はどうしていたんだろう。
ただ、神に感謝しただけだ。
「兄を私のもとへ返してくださって、ありがとうございました」と。

そのとき、うわごとで聴いたのだ。
「ユジン」と。
弱々しく、消え入りそうな声だったが、はっきりと兄は呼んでいた。
「ユジン、ユジン」と。

「ユジン」
その女性名を、ソヨンは身震いする思いで聞いた。
今まで、兄が女性の名前を口にする時とは、全く違う。

     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ユジン。

ソヨンは、今、目の前で涙ぐんでいる女性を激しい目で見つめた。

白百合のように清楚だが、内に秘めた芯の強さを垣間見せる強い瞳。
この人が、兄が本当に愛していた人だというのか。
イ・ミニョンではなく、カン・ジュンサンとして愛した人だというのか。

では、私は?
イ・ミニョンしか知らない私は、一体なんなのだろう。
イ・ミニョンは確かに私を愛してくれた。
たとえ、妹としてでも。
では、カン・ジュンサンとしては?

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「命は助かったけれど、兄は失明したわ、最初の予測どおりにね。
成人してから光を失うことは、どれだけの絶望と孤独感を与えるか、あなたたちには想像がつく?」

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

覚悟していたとはいえ、意識を取り戻した兄を覆った絶望感はすさまじかった。
あのとき、すずらんの花を握り締め、絞り出すような声で泣いていた兄。
はじめてみた兄の涙に、ソヨンは決心したのだ。
私はこの人のために生きていこうと。

しかし、兄は立ち直ろうとした。
見えない目を嘆く前に、手で触り、心で感じて、生き抜いていこうと決心したようだった。
一番身近なところから手で触れ、覚え、少しずつ歩みだす。
そのサポートをしたのはソヨンだった。
いつも兄のそばに控え、さりげなく兄を導く。
大学卒業後、勤めていた父の会社の関連企業も辞め、兄のそばにぴたりと寄り添う。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「この3年間、兄を支えてきたのは私だわ。あなたじゃない。
あなた達は、兄がどんなに苦しんだか、知ろうともしないで、
今さらカン・ジュンサンを返して欲しいだなんて。
兄はカン・ジュンサンではなく、アメリカでイ・ミニョンとして生きることを選んだのよ。
それを支えられるのは、同じ記憶を持っている私だけだわ!」
激しいソヨンの言葉に、ユジン、サンヒョク、チェリン、ヨングクは反論はできなかった。





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