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【  2013年11月  】 

春の嵐【最終章】

春の嵐

2013.11.30 (Sat)

春の嵐【最終章】30分後、コウはジョンナムのマンションの部屋にいた。メタリックなシステム家具とモノトーンで統一されたファブリック。見事に整頓された部屋には全く生活感がなく、どこか白々しささえ漂っている。ただ膨大な量の書籍と書類だけが、人間臭さをわざとらしく演出し、ここに人が住んでいることを思い出させてくれた。無理やりこの部屋に引っ張り込んだにもかかわらず、ジョンナムはコウにソファを勧めることもない。...

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春の嵐【第3章】

春の嵐

2013.11.30 (Sat)

春の嵐【第3章】シン・ヨンスの事務所では、あいかわらずリュウが黙って机に向かっていた。学生アルバイトは今までも何人か使ってみたが、彼はヨンスに対して常に一定の距離感を保っている。必要以上に馴れ馴れしくはしないが、かといってそっけないわけでもない。大学で設計の基礎は学んでいるので、専門用語を使ってのレクチャーにも苦労がいらないし、何よりも飲み込みが早い。仕事振りも丁寧だし、ヨンスをはじめスタッフが全...

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春の嵐【第2章】

春の嵐

2013.11.29 (Fri)

春の嵐【第2章】7週間の出張を終えて帰国の途についた機中で、コウは泣き出してしまいそうなほど興奮している自分に気がついていた。言葉通り、リュウからのメールは一度も来なかった。電話をかけても、彼は一度も出なかった。その頑ななまでの態度は、たとえば恋人が女性だったのなら、その不実さを責めていたことだろう。けれど、コウは一度もリュウの不実は疑わなかった。あの男だ・・・と、思う。真っ直ぐに自分をみつめてくる...

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春の嵐【第1章】

春の嵐

2013.11.29 (Fri)

春の嵐【第1章】「ああ、そこ座って」シン・ヨンスに軽く促され、リュウはアトリウムを思わせる事務所の中央にある設計テーブルの椅子に腰を下ろした。ヨンスはリュウが座ったことを確認した後、自分もゆっくり座る。そして、彼が居心地悪くたじろいでしまうまで、その顔を無遠慮な視線でじっくりと鑑賞した。「・・・なるほど。おばあ様が気に入るはずだ」「・・・」「うちの会長、すごいメンクイなんだよ。君の履歴書を見たとた...

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冬の声【後編】

冬の声

2013.11.28 (Thu)

冬の声【後 編】その電話を受けたとき、リュウは、自分が予想していたほど動揺しないことに気付き、体のどこかがしんと鎮まるのを感じた。窓の外を見れば、グレイがかった空を木枯らしが吹きすさんでいる。コウは今夜はそばにいない。父親の具合が悪いということで実家に戻っている。一月前、コウの実家を訪れた日から覚悟はしていた。イ・ジョンナムと思いがけず再会してしまい、その動揺をコウで癒そうとして彼の母親に目撃され...

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冬の声【中編】

冬の声

2013.11.28 (Thu)

冬の声【中編】どこかにひび割れの予感を滲ませながら、季節は冬へと滑り込んでいた。二人はお互いの心の中にひっそりと潜む闇にはあえて目をそむけ、時には高校時代のチームメイトたちをも交えながら、残り少ないキャンパス生活を謳歌しようとしていた。リュウは就職関連のセミナーへの参加も始めていた。大学生の就職は、まだ厳しい状況にある。もっと一緒にいたい・・・と、コウは常にリュウに訴えるが、リュウは笑いながら軽く...

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冬の声【前編】

冬の声

2013.11.27 (Wed)

冬の声【前 編】リュウとコウの日々は、滑らかなリズムを刻んで過ぎてゆく。お互いに夏休みも終了し、リュウは秋夕明けに前期試験が始まった。2週間遅れで新学期が始まったコウはそれが面白くない。「お前の大学は夏休み前に試験があるからいいな」ぶすりと唇を尖らせているコウに向かって、テキストを抱えたリュウはつぶやいた。「大学選手権に向けて練習に集中できるじゃないか」「お前と一緒にいられない」「こっちは前期試験...

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蝕まれる月【後編】

蝕まれる月

2013.11.26 (Tue)

蝕まれる月【後 編】救急指定を受けている病院は、さすがに煌々とした明かりに包まれていた。エントランスから駆け込み、総合カウンターで病室を確認しようとした男二人は、「コウssi!」という、慌てたような声に振り返った。総合カウンターの前に並ぶソファの一つに、左手首を真っ白な包帯で巻かれた女性が座り込み、その横に友人らしい女性が立ちすくんでいる。コウの名前を呼んだのは、その友人だった。「スヨン!」コウの声...

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蝕まれる月【前編】

蝕まれる月

2013.11.26 (Tue)

蝕まれる月【前 編】リュウはコウのベッドで眠り続けている。コウは手元に開いたスケジュール帳のカレンダーに目を落とした。間もなく8月は終わる。9月に入ると同時にリュウの大学が、コウの大学はその2週間後に新学期が始まることになる。自分たちがゆっくりと過ごせる時間は少ないのだと知りながら、涙を落としたリュウを抱きしめることもできずに、コウはその枕元に座るしかない。コートの中では常にキャプテンシーを発揮し...

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ぷつん・・・(^^;)

日記

2013.11.25 (Mon)

昨日、某資格試験を受けました。昨年、落っこちているのでリベンジ♪・・・しかし・・・、去年より難しくないか、あれ!!大阪での試験会場(大学)は1箇所しかないので、家から2時間かけてえっちらおっちら出かけていきました。私が受験した教室は80人の受験生がいて、うち女性は10人。男性は白髪の人も多く、多分平均年齢は40後半から50代。かたや女性は平均年齢がとても若くて多分30代の前半。試験は2時間で50問。しかし、問...

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月待ち草~月の呪文~

月待ち草

2013.11.25 (Mon)

両側からせり出した木の枝がトンネルのように山道を覆っている。時々、ふいにそれが途切れると、驚くほど大きな月が目の前に現れ、そして次の瞬間、また視界はいきなり閉ざされる。うっそうとした闇を、ヘッドライトが何とか切り裂いてゆく。けれど、どれほど走ってもトンネルの果ては現れず、車はますます深い闇にとらわれてゆくようだった。「コウ・・・、迷ったか?」「・・・多分」コウと呼ばれた運転席の男は、狭い山道を巧みな...

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出しちまうぞ「リュウ&コウ」シリーズ(BL)

ライナーノーツ

2013.11.25 (Mon)

リュウ&コウシリーズがとうとう出てまいりました。勿体をつけていたわけではなく、ただ、単にこれはとにかく長いから。「鳥」シリーズも長かったのですが、これはそれ以上。タイトルだけなら以下リスト通りですが、ひとつのタイトルが前後編になっていたり、複数章になっているものも多いので、結局100本をはるかに超えてしまいました。時間的にいろいろ錯綜しちゃっているので、アップは順不同になっちゃうかもしれませんが、わ...

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2通の同窓会のお知らせ

日記

2013.11.22 (Fri)

亡くなった父が転勤の多い仕事だったゆえ、私は数度の転校を余儀なくされました(^^)今でこそ単身赴任というテもありますが、私が小・中学生だったン十年前には単身赴任は少なく、家族揃って赴任先に赴くのが当然となっていました。私の場合、生まれたのは千葉県、それから鹿児島や千葉県内をウロウロし、最初に入園した幼稚園は千葉県。そこから青森の幼稚園に転園。小学校はそこで入学したものの半年後にはまた千葉県へ。それ...

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さようならの答えは【最終章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.21 (Thu)

【最終章】翌日、私たちはジュホの運転する車で、まずヨンギを自宅に届けた。ミシャのご主人は、会社を休んでヨンギを待っていた。私は会うのは2回目。1回目は遠くから見ただけだったけれど。ジュホは何度か会っているし、ここ最近は頻繁に電話のやり取りがあったはずだ。ほとんど変わらない身長の男二人が、さりげなく非難の視線を交えながら挨拶を交わす。とはいえ、さすがにヨンギがおずおず玄関を入ってゆくと、彼はヨンギを...

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さようならの答えは【第14章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.20 (Wed)

【第14章】ジュホが私たちに駆け寄る。まず、私に抱きつかれたまま立ちすくむヨンギを見下ろし、その頭に大きな手を載せた。そして、いとおしそうに自分を見上げる小さな顔をみつめると、少しだけ安堵の吐息を漏らした。「ヨンギ、よく捕まえた。えらいぞ」「うん。ジュホ。だから」「ん?」「俺は、ジュホとヌナの子どもになっちゃだめ?」素直に発せられた言葉にジュホが言葉を飲み込んだのが分かった。「だめ?」「ヨンギ・・・...

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さようならの答えは【第13章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.20 (Wed)

【第13章】テウたちが去った後も、私はしばらくキョンデのエントランスホールにたたずんでいた。多くの人が行き交う清潔で綺麗なエントランスホール。中央部分が3階までが吹き抜けになった高い天井。あふれる光に包まれていると、静かに幸福感が満ちてくる。昨日までは予感さえなかったのに、私の中に確かにもう一人のジュホがいるのだという実感。なんだか不思議な感覚。指先にまでジュホと一緒にいるのだという甘い蜜が満ち渡っ...

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あられが降りました!!

日記

2013.11.19 (Tue)

寒い!!昨日の夜から急激に冷え込んで着ました!!で、明け方、うとうとしながら「ああ、風が強くなったな~、雨も降ってきたな~」と思っていたのですが、今朝も寒い!!でも、「雨が上がってよかったな~、天気予報は晴れだし」なんて出勤の用意をしている夫と話していたら、午前7時前にあられが降りました!!ぱたぱたぱたと音がして、ベランダにいっぱい溢れてきました。久しぶりにあられを見て、なんだか感激しちゃった。た...

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絡まる想いは~蔦~

17日 つた

2013.11.19 (Tue)

ゆっくりと目覚めた休日の朝、シフォンのように揺らめく光の中でアナは新聞を開いた。マンションの7階、2LDK、南西向きの部屋。秋から冬にかけて、部屋には柔らかな光が満ちる。一人暮らしには少しばかり広いリビングルーム。その贅沢さは、自分に対する自信だった。一人でも十分満ち足りて生きて行けると。誰に頼るでもなく、男性とはフィフティフィフティで関係を持ち、後腐れなく生きてゆけると。けれど、いつからだろう?満ち...

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さようならの答えは【第12章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.19 (Tue)

【第12章】「僕は必ず戻ってくる」と、言ったけれど、真夜中になっても彼は戻ってはこなかった。電話も入らない。私は言いつけどおりにベッドの上で丸くなって待っていたというのに。明かりもつけない部屋の中で、私は薄闇にぼんやりと目を凝らす。さんざん泣いたことで、私の気持ちはあっけないほど落ち着いていた。まるで、静かな湖のように。いくら取り返しのできない失敗をしてしまったからといって大きな振り子のようにこれほ...

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さようならの答えは【第11章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.19 (Tue)

【第11章】私たちは、カリンビルのエントランスを無言で抜け、大きなガラスのドアを出てすぐに左に曲がった。ビルの陰に入り込み、人目が遮られたところで向かい合う。光は翳っているとはいえ、空気は暑苦しく濃密に私たちを包んだ。「何をしていた」低い、ジュホの声。口調は静かだけれど、めがねの奥の目も静かだけれど、彼は確かに怒っている。「私・・・」言葉が震える。「編集が何度も電話をしている。僕も電話をした。何をし...

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さようならの答えは【第10章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.18 (Mon)

【第10章】夏のざわめきをそのまま私の胸に残し、季節は秋へと滑りこんでいた。夕焼けの色がまばゆい茜色から目にしみるような朱色にかわっていたことに私は気がついた。ジュホはやっと週刊誌の編集部オンリーになったけれど、実売が完全に赤字ライン以下のその雑誌を何とかするために、ほとんど会社に缶詰め状態だった。幸いなことに(珍しいことにというべきかな)、私の方も仕事は順調に入ってきた。と言っても、孫請けが多い状...

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さようならの答えは【第9章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.18 (Mon)

【第9章】ジュホはすぐに『ナチュラルライフ』の編集部に電話を入れた。けれど、そのジュホの背中に向かって、ジヒョンは自嘲的に呟いた。「無理よ、ジュホ。あのページ、もとも急病だったライターのピンチヒッターだったの。それでなくても校正を一回飛ばさなくちゃいけないほどぎりぎりなの。これ以上、待ってなんかもらえない」それは元編集長だったジュホの方がよく知っていることだった。それでも何とかならないかと頭の中で...

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さようならの答えは【第8章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.15 (Fri)

【第8章】ジヒョンの父親はICUで眠っていた。ここから転院したリハビリ専門病院で再度発作を起こし、またこちらへ搬送されたのだという。ガラス張りのICUの中、蒼い顔をして父親のベッドに寄り添うジヒョンをしばらく見守った後、私は中庭に出た。そして、ためらうことなくジュホに電話をかけた。彼が私のそばに立ったのは、それから2時間後のことだった。彼の現在の状況を考えれば、少々無理をしたに違いないと容易に想像できる...

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さようならの答えは【第7章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.15 (Fri)

【第7章】数日後、私は先日すっぽかしてしまった打ち合わせのためにカリンビルの7階に向かった。幸いなことに、私は仕事を失ってはいなかった。いつもの彼女に電話で軽く厭味は言われたが、納期までは時間がある仕事だったので何とか私の首はつながっていたようだった。7階でエレベーターを降りた途端、「ミラssi!」と、背後から呼び止められる。振り返ると自販機の向こう、喫煙部屋で担当のエディターが一服タイムを満喫して...

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さようならの答えは【第6章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.14 (Thu)

【第6章】どれほど泣いたのか、私は、はっと我に返った。まだ午後3時過ぎ。幸いなことに会社勤めの人間しかいないこのオフィステル。廊下でどれほど号泣しようと誰も見咎める人間がいないことは幸いだった。いい年した女がひざまずいて小学1年生の男の子に抱きついて泣きわめいているなんて、少なくとも人様に見せていいものじゃない。でも・・・、私は気がついた。私がいきなり泣き出して、ヨンギは、ものすご~~~く驚いたに...

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さようならの答えは【第5章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.14 (Thu)

【第5章】久しぶりにカリンに足を踏み入れる。以前は、このビルの中でジュホが仕事をしていると思うと、たとえ会えなくてもそれだけでうれしかった。でも、今は、ちょっぴり足が重たい。私みたいなしがない外部ライターを知っている人はほとんどいないけれど、カリンの名物編集長の一人であるジュホを知っている人はもちろん多い(会社の人間ならみんな知っている)。彼にまつわる噂話なら、あっという間にビル中を駆け巡る。・・...

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さようならの答えは【第4章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.13 (Wed)

【第4章】「ねぇ、ボス」「ん?」「・・・愛って・・・不等号だと思います?」「不等号?」「そう・・・、愛し合っているのに、どちらかの愛の方が大きい・・・というか、深いというか」「ミラ・・・僕じゃ不満?」私は思わずガバッとジュホの胸の上に体を起こした。・・・つまり、ピロートークをしていたわけで・・・。「違う、ボス、ごめんなさい、違うの。・・・今日、書店で、その、友人に会ってお茶をのんだの、ちょっとだけ...

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さようならの答えは【第3章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.13 (Wed)

【第3章】寝不足のまま、私は翌日の朝を迎えた。前夜、待っていた私のもとへ、「ごめん、ミラ。急用ができたんだ。今夜はそっちへ行けそうにない」というジュホからの電話が入ったのは、午後8時前のことだった。彼の声の背後には、聞き慣れた人波がざわめく音。カリンビルのエントランスだ。彼は早足でロビーを横切りながら私に電話をかけていた。何がそれほど彼の気持ちを急かしているのかを知らされないまま、私は一人の夜を迎...

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濃い~~~い週末顛末記

日記

2013.11.12 (Tue)

いきなり寒くなってきましたね。関西でも滋賀のスキー場は雪が降ったそうです。まだお布団から出るのが辛くなるほどではありませんが、今夜は毛布を出そうかな・・・と思っています。今日、私はバイトがお休み。平日のお休みは一人でのびのび~とできるはずが・・・、今日は夫がお布団の中。・・・というのも、ええ、この週末いろいろありましたの。まずは土曜日、朝から夫とふたりで奈良まで紅葉狩りに。最初は、大化の改新発祥の...

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さようならの答えは【第2章】

さようならの向こうに(完結)

2013.11.12 (Tue)

【第2章】数日後、『ナチュラルライフ』の編集部に顔を出すと、顔なじみのエディターが(彼女はめでたく最近結婚した)、「ちょっと、ちょっと」と言って、私をいつものベンディングコーナーへと誘う。何しろ大っぴらにタバコを吸えるのは、その片隅にある喫煙部屋(別名、隔離部屋)しかない。けれど、彼女のあとをのこのこついていきながら、彼女の話の内容が予想できるだけに私の足取りは重くなる。案の定、相変わらずまずい自...

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Author:tomtarow
好きな俳優さんをモチーフに妄想話を書き続けています♪

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